ゼロからはじめるライティング講座を受講した皆さん、
こんにちは。
「文才がなく文字・言葉の幅がないので、何か参考にしているものは?」
今日はこのご質問について考えてみたいと思います。
まず最初に、
この質問をしてくださった方に一言。
言葉の幅がない。
・・・本当に?
(しつもんメンタルで大事にしているしつもんです)
この質問文を読んでいて、ふと思ったんです。
「言葉の幅がない」というその表現、
とってもいいと思います!!
なぜなら、私の中では
「語彙力がなくて」
「ボキャブラリーが少なくて」
という単語は思い浮かぶものの、
「言葉の幅がない」という使い方はあまりしていなかったからです。
言葉の幅。
表現の幅。
私も広げたいです。
さて、どうすればいいと思いますか?
*
今朝読んだ本の中に、そのヒントがありました。
読んだ本は
人を動かす「直感・驚き・物語」のしくみ
(Amazonにとびます)
あの「Wii」を企画開発した担当者による
体験デザインのつくりかたを指南する1冊。
ライティングとは全く関係ないように思いますが、
この中に、次のような文章がありました。
というわけで、ここであらためてマリオをじっくりと観察してみましょう。マリオの様子、マリオから読み取れる情報をことばにしてみてください。ちなみに僕(筆者)は、観察してことばにする作業をことばのデッサンとよんでいます。
ことばのデッサン!!
直感で、「いいことばだな」と思いました。
マリオ(と思われる絵)をじっと観察して、ことばにしてみると、
赤い。(その本の中では赤くなっています)
右を向いている。
立っている。
ゲームの中のマリオを想像すると
ヒゲが生えている。
帽子をかぶっている。
といったことばも浮かぶでしょう。
デッサンとは、立体的な対象物をじっくりと見て、見たままの形や陰影を、鉛筆やペン、コンテなどを使って紙に描くことです。
(https://oekaki-zukan.com/articles/4008 より引用)
なるほど。
どうしてもデッサンというと、美術部を思い出して
「絵」を想像してしまいますが、
それを「ことば」でしてみる。
それが「ことばのデッサン」だというのです。
*
今、目の前にあるものを観察し、
「ことば」で表現してみる。
これなら、電車に乗っているときでも、
家にいるときでも、これならどこでもできます。
ちなみに今わたしの目の前にあるのは
観葉植物の置物です。
これをことばでデッサンしてみると・・・
ガラス製の四角い容器に入っていて、
キューブ型で可愛らしくて、
中には茶色と白の石のようなものが敷き詰めてあり、
ポトスのような茎と葉の形をしたものです。
ガラスキューブの下には紫(パープル)の敷物。
花をイメージして作られたもののよう。
ああああ、ゼーハーゼーハー(いや、動いてはいないけれど)。
脳が活性化したのがわかります。
一生懸命考えました笑。
そして、
紫を英語でいうとなんだっけ?
え、この茶色と白の石のようなものは本当はなんて言うんだろう?
この植物の名前、本当はなんだろう?
と新たな疑問も浮かんできました。
そう、この作業を繰り返すことが「言葉の幅」を広げること。
語彙力がなければ、そもそも物を考えられない。
言葉を知らなければ、深い思考はできません。
山口拓朗(伝える力【話す・書く】研究所所長)
言葉や表現の幅は、思考の深さに通じています。
少しずつ少しずつ、増やしていけたらいいなと思います。
*
言葉を知るために、
何をしますか?
*
名言でご紹介した山口拓朗さんのこちらの記事も参考になります。ぜひ。
「言葉を知らない」では深い思考ができぬ。語彙力を伸ばす大切な習慣――“文章術のプロ” 山口拓朗さんインタビュー【第4回】
*
ちなみに。
「つい」の著者である玉樹くん。
1回も話したことはありませんが、実は高校の同級生。
敬意を込めて、熟読します!