アイスホッケー選手のための栄養と食事~アイスホッケー指導員養成講座(仙台)から~

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以前投稿した

「代表に選ばれる選手はココが違う!?~アイスホッケー指導員養成講座2日目から考える3つの視点~」

は反響があったようで驚いております。ありがとうございます。

今回はアイスホッケー指導員養成講座(仙台)2日目から、青山晴子さんの栄養講座についてまとめていきますね。

(株)明治 のスポーツ栄養アドバイザーとしてご活躍の青山晴子さんは、アイスホッケー界とはつながりが長い方。代表候補合宿等で栄養講座をしている他、今は懐かしき「アイスホッケーマガジン」で栄養について連載をしていたのですが、覚えていますか?

コクドレディーズにいた頃や八戸に帰って1人でカラダを作り直していたとき、青山さんの連載や本を参考にしていた記憶があり、マガジンに載っていた写真の横顔も覚えていました。なので、お会いできて本当に嬉しかったです。

アイスホッケーだけでなく他競技の日本代表やオリンピック選手の栄養アドバイザーとしても経験豊富で、過去何回も遠征に同行しているそうです。

食事と栄養については、分かっていても実践するとなるとやはり難しいですよね。基本的な知識よりも、今回も青山さんのお話を聞いて印象に残った言葉を中心に私なりにまとめます。では、どうぞ。

ひとのカラダは毎日作られている

私たちのカラダの組織は、毎日作られているので、目標の大会が3~4か月先にあるならば、今日から食事改善に取り組むことで、自分のカラダをワンランクアップさせて大会に臨むことができる、ということです。

(女子の全日本選手権(B)を目指しているチームの皆さん、今からでも間に合う!頑張りましょう!←自分に言い聞かせている

骨のサイクルは約2~3年(個人差・年齢差あり)、というのは今回初めて知りました・・・(汗)。成長期の子どもと同じく、大人の私たちも骨を意識して作っていきたいですね。特に成長期の子供は10歳から20歳頃までに骨の材料となるカルシウムを摂っておくことで生涯に渡って骨の健康につながるのだそうです。スポーツに関わる方は暦年齢より「骨年齢」を意識していきましょう。

体をつくる3点セットは「睡眠・練習・食事(栄養)」

カラダ作りに欠かせない睡眠と成長ホルモンの分泌については、午後10時~午前2時頃あるいは寝てから2~3時間後など諸説あります。いづれにせよ、体づくりと睡眠には密接な関係があります。

参考までに。アメリカNCAAで、ある女子バスケットボール部に10時間睡眠を課す実験をしたところ、最初は「そんなに(長く)寝られない~」と言っていた選手たちもだんだん眠れるようになり、フリースローが入る確率がアップしたという結果が出たそうです。

「どんなに頑張ってトレーニングしても、海外から素晴らしいコーチが来て教えてもらっても、食事と睡眠がよくないと練習の成果は得られにくいのです。」

今回、晴子先生語録の中でも1・2位を争う名言だと私は思いました。ほんとそうですよね・・・。○○スクールだー教室だー、海外の動画だーといろいろ(レベルの高い)情報や技術を得ることができる現代ですが、食事と睡眠をおろそかにしていたら、伸びる子も伸びない・・・。ハッとさせられました。現場経験を積んだ青山さんだからこそ発せられた言葉。皆さん、意識していきましょう!もちろん自分も。

アイスホッケーの競技特性から栄養を考える

運動様式からみるとアイスホッケーは全ての運動能力が必要で、さらに相手との激しいボディコンタクトもあります。と考えると、いかに栄養・食事が大事か、ということです。

青山さんはオリンピックの選手村やホテルでカナダ・アメリカ、ヨーロッパの選手と会ったとき、必ず「1日何回食事をしていますか?」と尋ねるそうです。そして出てきた答えが

「1日3回と答える選手は1人もいなかった。」

皆さん、1日5~6回食事を摂るそうです。・・・すごいですよね。食事回数には「補食」も入ります。間食ですね。子どもの間食といえば「おやつ」ですが、甘い物やお菓子ではなく、おにぎり、サンドイッチ、バナナ、ヨーグルトなどがお勧めです。一度にたくさん食べられないお子さんは、量は少なくても回数を多くして、「間食」をしましょう、というお話でした。

コンビニ・外食でも栄養バランスをそろえるテクニック

その他、コンビニや外食の選び方で栄養バランスをそろえられるテクニックも。メインとなるお弁当にお惣菜などを買い足して栄養バランスをそろえる方法。これは一人暮らしの方にもおススメです。
3食すべてを自炊や手作り弁当に、と考えると負担が増して継続が難しくなります。要は選び方、だそうです。これを食べたら何が足りないか、何を足せば「バランスが良い食事」になるか、を考えることができる知識と習慣付けが大切です。

お金はちょこっとかかりますが、スポーツをするカラダを考えたら自分に必要な「投資」です!知っているか、意識しているか、そして行動に移せるか。10年後、差が出ますよきっと。(←今ひしひし感じている

ちなみに!同じ100%果汁ジュースを飲むなら、糖質とビタミンCを含むオレンジジュース・みかんジュースなどがおススメだそうです。

男女ともに貧血にも注意が必要

スポーツをしている人には健康で丈夫なイメージがあり「貧血」とは無縁かと思いきや、成長期や汗をたくさんかくひと、女性選手は毎月の月経の影響により貧血になる可能性もあるそうです。鉄は体内への吸収率が低く、レバー・あさり・肉赤身などの限られた食品にしか含まれていません。また、運動をはじめたばかりの時には足底部への衝撃によって、血液中の鉄分が壊れていくということも。

と考えると、アイスホッケーに関わる私たち。足裏から衝撃受けて、陸上でも氷上でも走ってますよね・・・。もっともっと貧血対策をしてもいいかもしれません。特に女性は毎月の月経も影響します。走れないな、疲れやすいな、と感じたら鉄分補給をしていきましょう!

*受講者との雑談で「スケートは滑っているから衝撃ではないかもね?」というお話も出ました。これ、面白そう!どなたか研究or卒論で調べてみませんか。「足底部衝撃とアイスホッケー選手の貧血について」とか?ここにたどり着いた大学生諸君、どうですか?

試合当日は何を食べる?

よいパフォーマンス(プレー)は良い栄養から。というわけで、試合当日の栄養戦略としては、試合前・ピリオド間ともにエネルギーとなる食品と水分をこまめにとることが大事なのだそうです。
試合といっても緊張する試合、緊張しない試合があると思います。「緊張で食べられない子もいれば、直前なのにおにぎりをぺろっと食べる子もいます」とのこと。確かに・・・。選手の状態にもよりますので、無理をさせることなく、意識付けから始めましょう。

You are what you eat!

あなたのカラダはあなたが食べた物でできている!

何かのCMで使われていたような気がしますが、この講座でもまとめの一言(スライド)はこれでした。ほんとその通りですよね。

お知らせ

今回は指導員養成講座内での栄養講座をまとめてみました。内容的に本当はもっとありますが、ここまでにします。

いやいや、もっと知りたい!もっと詳しく、今の選手やチーム状況に合った話を直接聞きたい!という方もたくさんいらっしゃると思います。

(株)明治の青山晴子さん、スポーツチームの栄養講座に関しては、
会社の活動の一環として、学校授業やスポーツ活動をしている方々を対象に「食育活動」をしているそうです。

実際にアイスホッケー指導員養成講座が縁で、群馬のある高校では選手と保護者向けの講座が実現しています。

ぜひうちのチームでも!という方は、㈱明治の食育ホームページをご覧ください。
「スポーツジュニアの食事サポート」というレシピ集もありますよ。
http://www.meiji.co.jp/meiji-shokuiku/

今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

次回は2日目最終講座、スマイルジャパンメンタルコーチ・山家正尚さんのお話をまとめてみようかなと思います。ぺこり←これももう懐かしく感じますね・・・新しい何かが平昌で生まれるはず・・・!!笑

*御礼*
今回のブログ掲載にあたり、青山さんや(株)明治の方々に文章確認をしていただきました。お忙しい中、本当にありがとうございました!

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